第12回ワークショップ
ヤンダ・アプローチ
筋骨格系痛み症候群に対する理学療法
「安価でできる」効果的・実践的な臨床理学療法治療と
ホームプログラムへの応用

ブラディミア・ヤンダ氏(Vladimir Janda 1923-2002)は、教育者・研究者・医師として50年以上の経験があるチェコの神経学者・リハビリテーション医です。ヤンダ氏は、個性的で実践的な臨床研究を世界各地で発表し、筋骨格系の痛み症候群の専門家として知られています。また、チェコ共和国のリハビリテーションの父として、リハビリテーション医学における「プラハ教育」アプローチに不可欠な存在としても知られています。

16時間に及ぶ集中的なワークショップ(70%が実技、30%が講義)により、ヤンダ・アプローチの理論、研究、概念を紹介します。ヤンダ氏は地道な研究と豊かな臨床経験を通して、慢性的な痛みと障害となる筋のアンバランスの特徴的なパターンと症候群に定義しました。この講習を通し、統合的な評価と、筋骨格系の痛みに対する個性的で臨床的な治療である筋骨格系の痛みの病因論における筋アンバランス症候群の科学的な検証を行います。

ヤンダ・アプローチによる統合的な評価は、セラピストにとって、いち早く痛みの原因を捉え、様々なテクニックにより特異的な治療を開始するために役に立ちます。ヤンダ・アプローチでは、特異的な固有感覚治療プログラム、安価な治療器具で行える Sensorimotor training(SMT)を活用します。これらは、普段の臨床やホームプログラムへの応用に大変便利です。

講師:Clare Frank MS, PT, OCS
Kaiser Permanente, Los Angeles California

日本語通訳:小倉秀子 DPT

時:2006年11月3日4日

場所:
独立行政法人労働者健康福祉機構 関東労災病院

定員:30名

ヤンダ・アプローチのご紹介:
ブラディミア・ヤンダ氏(Vladimir Janda 1923-2002)は、教育者・研究者・医師として50年以上の経験があるチェコの神経学者・リハビリテーション医です。ヤンダは、臨床・研究での発見を世界中で発表し、筋骨格系の痛み症候群の専門家として知られています。彼の研究と経験を通して、慢性的な痛みと障害となる筋のアンバランスの特徴的なパターンの症候群を定義しました。ヤンダは、チェコ共和国のリハビリテーションの父として、リハビリテーション医学における「プラハ教育」アプローチに不可欠な存在として知られています。

感覚運動系機能は中枢神経系と筋骨格系を統合する独自性ある存在です。筋は神経系の「窓口」の機能をしています。中枢神経系には、二つの系統発生的な下位組織であるトニックグループ(緊張しやすい筋群)とフェージックグループ(弱化・抑制されやすい筋群)があります。それぞれのグループは、促通(緊張しやすい筋群)と抑制(弱化・抑制されやすい群)の性質があります。感覚運動系の変性(痛み、病因、適応的変化などによる)は、システムの代償や適応に影響されます。これは、筋のアンバランスの組織的断定的なパターンへとつながります。ヤンダは、上肢帯交差性症候群(Upper Crossed Syndrome)下肢帯交差性症候群(Lower Crossed Syndrome)、Layer症候群としてその特徴を定義しました。これらのアンバランスは、しばしば動きのパターン、しばしば起こるものとしては、股関節伸展、外転、肩関節外転、プッシュアップ、頚部屈曲、体幹屈曲などに変性をもたらします。

「運動システムの機能的病理」とは、その構造的部位よりも機能障害の重要性を説明するときに使われる用語です。慢性的筋骨格系の痛み、例えば腰痛、骨盤障害、肩関節インピジメント、膝関節前部障害、繊維性筋痛症候群などは、しばしば感覚運動系システムの二次的な炎症による機能的障害です。統合的な評価による姿勢、バランス、歩行、筋の長さ、運動のパターン、発痛点(Trigger point)などは、筋のアンバランスと運動障害の程度を見極めるのに役立ちます。特異的なアンバランスや障害のパターンを見極めることができると、その障害に特異的な治療を行うことができます。一般的な治療には、末梢固有感覚機能の正常化、短縮筋の正常化、弱化したり抑制された筋の促通、そして特異的な運動療法による運動パターンの協調性の獲得などがあります。ヤンダ氏の大変個性的で臨床的な感覚運動トレーニングプログラム(Seosorimotor Training SMT)は、正常な筋の機能の回復のための基礎となります。SMTは特に段階的な固有感覚運動療法を通した感覚運動系システムがそのターゲットです。

16時間に及ぶ集中的なワークショップ(70%が実技、30%が講義)はブラディミル・ヤンダ医師の理論、研究、概念を紹介します。ヤンダ医師は、Muscle Imbalance syndrome(筋アンバランス症候群)の先駆者であり、統合的な評価と、筋骨格系の痛みに対する個性的で臨床的な治療アプローチを発展させました。このワークショップは、筋骨格系の痛みの病因論における筋アンバランス症候群の科学的な検証を提供します。機能的な病因によるものは、痛みの部位に存在することはまれで、実際の痛みの原因となっています。統合的な評価は、セラピストにとって、いち早く痛みの原因を捉え、様々なテクニックにより特異的な治療を開始するために役に立ちます。ヤンダ氏は、特異的な固有感覚治療プログラム、安価な治療器具によりSensorimotor training (SMT)を開発しました。これらは、臨床やホームプログラムへの応用に大変便利です。




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